壁一面を覆い尽くすくらいの大きなモニターに景色が映っていて、その下に一つの回転式のダイヤルがついています。そのダイヤルを回すことでモニターに映る景色を変えることが出来るように見えます。

人の手がそのダイヤルを掴んで回そうとするんですがスムーズに回らなくて、モニターに映し出される景色は全く何も変化することなくそのままです。ダイヤルを回す手は、それ以上回すことを諦めたのかダイヤルから手を放してしまいます。

この一連の光景が語っているのは、切り替えようとしても頑固なまでに切り替えることの出来ないものは、無理をせずもうしばらく様子を見たほうがいいというススメです。もっとストレートに表現するなら「変えることが出来ないなら、そのままでいいんだよ」ってことです。

例え話を書きましょうね。我が子が親の目から見たらあまりパッとしない方向に目を向け興味を抱き向かっていたとしましょう。「大丈夫なの?」「考え直したらどう?」「本当にそれでいいんだね?」などと声をかけることになるでしょう。それでも我が子の意志が変わらないのなら子供の意志を尊重し一歩下がって温かく見守る姿勢がベストなんです。

ギャンブルにはまってしまい、やめることが出来ない人がいるとしましょう。周りがいくらやめたほうがいいと進言してもやめないことが多いのです。本人だって止めた方がいいことを知ってるんです。でもやめることが出来ない自分がいる。

ここは、もう行くところまで行って思いっきり頭を打って耐え難いほどの痛い思いをして自分で「ああ、バカらしい。もうヤメたヤメめた」と心の底から思い知る必要があるのです。つまりこの人には、痛い思いをし自分でやめる決心をするという人生体験と学びがどうしても必要だったのです。

私たちだって同じです。日々の生き方を眺めてため息をつき「あーあ、私はこんな生き方をしていちゃダメなんだ!」と自分の人生を否定することがあります。「もっとこういう風に生きなければ」といった理想や思いがあってのことでしょうけど、それは自分自身に対する一方的な押し付けでしかない。必要があって今があるはずです。平凡に見える今から学ぶことは数えきれないほどありますよ。


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