私は大学の軽音楽部に入っていましたが、19歳の頃からプロに転向しました。趣味が収益に繋がるなら一石二鳥だと判断したためです。当時人気だった大阪梅田の歌声喫茶のピアノ伴奏からのスタートでしたが、大学4年生の時には、白浜の音楽事務所に籍を置きホテルの宴会などに毎日出演。数多くのバンドマンの仲間と交流がありました。

そこで気づいたのが、音楽で飯食っている連中って見た目はオッサンでも心はいつまでも若者のままだったことです。20代のメンバーの中に40代〜50代の男性が混じっていても少しも違和感なく、同じテンションで会話が弾むんです。芸能界の裏話や街で出会った若い女の子の話、その他ミーハーネタの数々が話題に上がり、時間も忘れて話し込むこともしょっちゅうです。年代の差を気にすることなく楽しい時間を過ごせました。

当時私は20代前半だったんだけど、50代の友人が何人もいました。出会った最初は少し遠慮したけど、付き合っていく内にやたら話が合うし違和感も無いのでその人たちが自分よりも思いっきり年上だということをいつも忘れ去っていた気がします。

学校を卒業し、楽器演奏の仕事からも足を洗い、普通の会社員になりました。そこでの景色はバンドマン時代とあまりも大きく異なっていた。バンドマン時代のような軽い話は問答無用のご法度。中高年の人たちの古臭い価値観を強制的に押し付けられました。

若者の関心のある話やときめきの対象は「アホか!そんなもんのどこが面白いんや!情けない・・・。もっと大人になれ!!」とことごとく否定されました。心に暗い影が差し込んだのを今でも思い出します。

この世で生きて行く上でどちらが正しいのかを断言することは出来ませんが、40年前に、たわいもない出来事や話題に一緒になって笑い転げたバンドマン時代の歳取った友人たちの何も飾らない人間らしさが大好きです。

人が楽しそうにしている光景を見て「ふん!そんなのどこが面白いねん。アホちゃうか?」といった感じで冷めた目線を向ける人がいます。さぞかし立派な立場の人なんだろうけど、ハートの機能が低下して他人の楽しさに共鳴できないだけかもしれない。少なくとも人格を備えた好人物には見えません。見た目がどんなに若くても心は年老いた老人なのです。


※東京と大阪の対面セッションでは気脈診による通常のリーディングの他に、全身のエネルギーの流れのチェックや、ハートセンサーの浄化とバランス調整を定番メニューとして体験いただくことになりました