眉間にしわを寄せながら真剣に何か一点に視線を向けている人の姿が見えます。しかし薄暗くて見ようとしているものがあまりよく見えない様子です。

一点にこだわって見つめ続けるのがしんどくなったのでしょうか。「あーあ、もう止めた」といった感じで全身に張り詰めていた余分の力が抜けた途端に視界全体が一斉に明るくなり何もかもが簡単に見渡せるようになったのです。

ここでは二つのテーマが語られています。一つ目は「いくら集中しても見えないのなら、ひとまず集中する行為を手放したほうがいい」というメッセージ。二つ目は「あまりにも一つのものにこだわり過ぎることであなたの周りに広がる他の大切なものが見えなくなっている」というメッセージです。

こんなメッセージが語られたからって、こだわりの心を持ち独自のテーマや特定の対象に集中することが悪いという意味ではありません。何に対しても関心を示すことなくため息ばかりついて生きている無気力な姿と比べますと100倍素敵です。

好きでも無いことや不快な光景ばかり見つめているのなら心惹かれる方向に目を向けるほうがいい。しかしいくら一点に集中しても薄暗くて見えないと判断した場合は、一点だけにフォーカスし続けることを一時的にやめ広く全体を受け止めることを心がけたほうがいいのです。