B子さんはよく当たると評判の人気占い師のHさんから「あなたは明日、通勤途中に足首を捻挫してしまうでしょう。」という不吉な予言をされました。そうなっては困りますから、次の日はいつもよりしっかりと目を見開いて注意して歩きました。自宅を出てしばらく歩いていますと歩道の中央に大きな石ころが道に落ちています。

「なるほど、いつもみたいにメールしながら歩いていたなら恐らく私はあの石ころにつまずいて足首を捻挫してたかもね。」とよけて通って、事なきを得ます。

「しめしめ、これで災難を逃れたぞ。Hさんから占いを聞いておいてよかった♪」と喜んだのもつかの間、地下鉄のホームへ向う途中の3段ほどの石段で足を滑らせ、足首を捻挫してしまいました。「なんだよこれ。やっぱり捻挫する運命だったんだ・・・。」と肩を落としました。

このアクシデントはどうしても回避することは出来なかったのでしょうか?歩道で見つけた大きな石ころ。ひよっとして小さな子供さんやお年寄りが、その後うっかりとつまづいて怪我をすることになるかもしれません。しかしB子さんは自分のことしか考えませんでした。もし「危ない。」と気付いたのなら、後から歩く人たちの為に、その石ころをそっと道路の隅へ移動することも出来たはずです。もし、愛を持って対処していたなら・・・。B子さんは足首を捻挫せずに済んだかもしれません。

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