もう10年ほど昔のことになりますが、個人で開業している塾の先生が興味深い体験談を書いておられたのを思い出しました。この先生は、塾に集まる子供たちが腕白で困っていました。少しも静かにしないし、行儀が悪い。いつもイライラして怒鳴ったり怒ったりして過ごしましたが、環境は少しも改善されません。
この先生には、その後、私生活である出来事が起こって(何だったのか忘れました)自分の考え方や生き方を変えようと大きな決心をしました。そして、何と、子供たちのことを神様だと思うことにしたそうです。その後も子供たちはいつもの通り行儀が悪く、中には講義の時に机の上に足を乗せる子もいたそうです。
いつもなら「このばか者! 机に足をあげるな!! やる気が無いのなら出て行け!」などと怒鳴っていたでしょう。しかし、この場面で「おお 神様が机の上に足を上げていらっしゃる。ありがとうございます。」と思って心の中で手を合わせたそうです。そう思うと不思議と怒りが湧き起こりません。
塾の先生からイライラや怒りが消えました。すると塾に通う子供たちの態度も少しずつ変わりだしたそうです。行儀が良くなり、無駄話も少なくなり、みんな揃って静かに先生の話を聞くようになりました。そして、机の上に足を上げる子など誰一人居なくなったそうです。