神道系能力者のFさんは、何一つ自分の技を人に教えることはありませんでしたが、会う度に声をかけてくれました。それはいつも決まったように同じ質問です。
「明日香さん その後、何か変化はありましたか?」
Fさんが聞いているのは私の身の周りのことというより、霊性の変化に関してです。そんなに毎回変化することはありませんからたわいもないことを答えるのですが、その度に申し訳ないくらいに「おお! そうですか。」と身を乗り出して聞いてくださる。
師弟関係ではありませんから、もし「何の変化もありません。」と答えても「ああそうですか。」で終わりですが、せっかく気にかけてくださっているのに、その好意を裏切ってはならないといった思いが心の中にあり、少しでもいいから何か変化しなくてはといったプレッシャーがいつもありましたね。これは軽いストレスだったのですが、Fさんに対しては感謝する思いがあった為、苦痛には感じませんでしたし、むしろ日々生きていく上での大きな励みになりました。
自分の内側にどういった変化があったかを報告するには、日々努力を怠らず、ほんのわずかでもよいから何らかの変化を体験しなくてはなりません。当時は周りからはかなり白い目で見られましたが、頭で思いつくありとあらゆる挑戦を繰り返しました。恥ずかしくてお話しできないようなことや無駄だったことや失敗の数が圧倒的多数です。随分遠回りしたと思います。しかし、今となっては悪戦苦闘してジタバタ生きてきてよかったと思っています。おかげさまで、ジタバタ生きてきた自分の体験談をワークショップやブログでこうしてお話しできますからね。
ありがとうございます